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  校長室通信                    新庄中学校校長:笹原啓一

新中米だより(2号)
新中米だより(1号)
 第20号〜2016/01/08〜
 雪が降らないでいいなと思っていたところ、建設会社で働いている方を含め、雪が降らないことで困っている人が少なくないことに気づきました。この「校長室通信」で何回か紹介した、故河合隼雄先生(日本を代表する心理学者)が好きだった言葉、「二つ良いことさてないものよ。」の通りだと思います。
 今年度は、笑顔の生徒がだんだん増えてきているように思います。でも、「良いことの裏には悪いことがあるかもしれない。」「悪いことの裏には良いことがあるかもしれない。」と考えて、学校を運営していきたいと考えています。

3学期始業式での話
                                       
 1月5日の始業式で、次のようなことを話しました。壇上に、風呂敷やボール、長い棒などを持ち込んで実演しています。この話にあるように、どんな子でも伸び伸び暮らせる学校、仲間はずれにならない学校をつくりたいと思っています。そういう学校が増えて、そこから巣立った子たちが、どんな人でも社会参加できる社会をつくってくれるのではないかと期待しています。(予定原稿ですので、実際に話をしたものとは若干違っています。)

 今日は、新庄中をこんな学校にしたいということを話します。
 昨年10月に「みんなの学校」という映画を観てきました。これは、大阪市住吉区にある公立小学校「大阪市立大空小学校」の2012年度のまるまる1年間を追ったドキュメンタリー映画です。全校児童約220名、新庄中よりちょっと小さい小学校です。いろいろな子が出てきます。じっとしていられない子、家庭が貧しくてお風呂にも入れない子、他の学校で暴力をふるってどうしようもなくなって大空小学校に来た子。そういう様々な子たちが、先生たちや保護者、地域の方の支えで成長する姿を見て、涙が出てきました。
 忘れられない一つの場面があります。ある男の子が、暴力を他の子にふるうかして、若い男の先生に別室につれていかれ、怒られる場面です。先生は、子どもを正座させ、説教をし、怒鳴っていました。悪いことをした子、それを指導する先生、小学校でも中学校もよく見られる場面です。そうしたら、その若い先生が、校長先生によばれて叱られます。「あんなことをするあなたは首です。」と言われます。この校長先生、木村泰子先生という女性の方です。なぜ子どもが悪いことをするのか、それがわからない、わかろうともしない、そんな中で一方的に子どもを責めている、そんな教師の姿にがまんがならなかったのではないでしょうか。叱られた若い先生は、ずいぶん落ち込んだようでした。それでも校長先生から、「もう一回チャンスをやる。」と言われて、自分の教師としてのあり方を見つめ直したように思いました。
 この映画を観た後に、この学校の本を買って読みました。この本もおもしろかったです。この中に、こんな話が載っていました。ちょっと読み上げます。

 9年間ともに歩み、ともに学校を去った同僚の養護教諭がいみじくも私に言いました。「木村先生、私らがこれでいいってただの一度でも思ったら、学校はつぶれますね。出会った子どもたちはいっぱいいてるけど、この子といっしょにどうやったらやれるかっていう発想でやってきた。その反対で、無理やな、やっぱこの子は無理よねって、いっしょに学び合いをしない理由や言い訳ばっかり考えている学校もある。」
 45年間教育の現場にいた私からは、最近の学校はとても頑丈な「スーツケース」のように見えます。長い棒のように尖った子は、端っこをポキンと折らないと入れない。まんまるの大きなボールのような子だと、ふたが閉まらないからダメ。そんな子たちは、スーツケースに入れて運べません。ところが「風呂敷」だったらどうでしょう。大風呂敷を広げておけば、棒の端っこが出ていても、みんなでなんとか担げます。包み方はアバウトで、マニュアルがあるわけでもありません。

 木村校長の言うような「風呂敷」のような学校っていいと思いませんか。いろいろな人がいて、みんながつながりあっている学校。新庄中は、少しそういう学校になってきているように思っています。
 そういう学校が少しずつ増えてきて、そういう学校で育った人が社会に出て、社会全体が「風呂敷」のような社会になったらいいなと思っています。ボールとか長い棒がのけ者になるのではなく、そういう人が活躍する社会です。これはいい社会だと思います。

 最後に一つ紹介。この大空小学校には、校則がありません。ただ、「たった一つの約束」があります。なんだと思いますか?それは、「自分がされていやなことは人にしない。言わない。」という約束です。大空小学校には、いろいろな子がいて、この約束を守れないことがよく起きます。その場合どうするかというと、守れなかった子は、校長室に来ます。校長室は「やり直しの部屋」と呼ばれていて、なぜ「自分がされていやなことは人にしない。言わない。」が守れなかったか、自分自身を見つめ直します。最初はなかなか自分自身を見つめ直せない子も、校長先生とのやりとりの中で、それができるようになっていきます。
 みんなの元気な顔を見ることができて、とてもうれしく思います。いい新庄中学校にしていきましょう。
 第19号〜2016/01/06〜
 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 5日の日、校門のところに立ってあいさつをしていると、笑顔で登校してくる子が多いように感じました。子どもたちの笑顔を見ると、ほっとします。
 何人かに「お年玉、いっぱいもらった?」と聞いたら、「たくさんもらいました。」と答える子が多かったです。私の年代は、「ちびまる子ちゃん」と一緒です。ちびまる子ちゃんは、お年玉をもらうとお母さんに預けて、いつのまにかうやむやになって戻ってこなかったそうですが、今の子たちはお年玉をどのように使うのでしょうか。

2学期終業式での話
                                       
 12月25日の終業式で、以下の内容のことを話しています。(予定原稿ですので、実際に話をしたものとは若干違っています。)

 2学期、みんなの成長をみることができました。
 3年生は、9月に一人一人面談をして、大きく成長していることがわかりました。たくさんの3年生から、いろいろな人と話せるようになったとか、1年生の頃と比べてまわりの人のことを考えるようになったということを聞きました。とてもうれしい話を聞くことができたと思いますし、学年の雰囲気もとても温かいものになっています。みんなと面談できた時間は、私にとってとても貴重なものでした。ありがたかったなと思います。
 2年生は、1年生の頃と比べると格段に落ち着いてきました。先日、放課後の学習会で一生懸命勉強している姿を見ました。1年の時だと、勉強に関係ない話をしてぐちゃぐちゃしていたのが、ずいぶんと変わったと感じました。新入生説明会でも、温かいいい雰囲気の会をつくってくれたと聞いています。少しずつ、みんなで力を合わせていいものを作ることができるようになってきた感じがして、うれしく思っています。
 1年生は、温かい雰囲気の学年になってきました。各クラスに、他の人のことを考えてくれたり、自分から気づいて行動できる、賢いなと思う人がいます。そういう人たちを中心に、お互いに支え合っている場面を多く見るようになりました。そういう光景は校長としてとてもうれしいものです。ぜひ、このまま伸びていってほしいと思っています。
 さて、2学期に私が思ったことを二つ話します。
 一つ目は、同級会の中でのことです。10月に中学校の同級会(80名ぐらい集まって)、11月には東京で高校の同級会(20名ぐらい集まって)に出てきました。何十年ぶりで会う同級生と話して、気持ちのいい人は幸せになっているなと感じました。みんな、運・不運はあったと思います。でも、人に対する思いやりがあったり、人に感謝できるような気持ちのいい人は、幸せな人生を送っているなと思いました。
 もう一つ。9月16日に、他校の先生を招いての公開研究会を行った中でのことです。この時は、3年C組の国語と、2年A組の数学を他の学校の先生に見てもらいました。この研究会では、学習院大学の佐藤学先生(東京大学名誉教授)に来ていただき、全体の指導をしてもらっています。佐藤先生は、毎年、1000校ぐらいの小学校、中学校、高校から、自分の学校に来て指導をして欲しいと要請がある先生です。1000校の中から80校ぐらいを選んでいろいろな学校に来てくれています。新庄中には今年で3回目、来年も来てくれることになっています。
 その佐藤先生が、新庄中のみんなを見て、「笹原さん、いい学校をつくったね。」と言ってくれました。それは、みんなのいろいろな場面をみての言葉です。佐藤先生と校内を回って、とてもいい場面を見ました。3年の体育。ソフトボール。3年のみんなが温かくつながっているのがよくわかりました。参観していた佐藤先生や森田先生がニコニコになっていました。佐藤先生は本当のことしか言わない人なので、心から「いい学校だ」と思ってくれたのだと思います。そういう学校をつくってくれた、先生方や生徒のみなさんに感謝し、終業式の言葉とします。
 第18号〜2015/12/22〜
 12月20日の午前、村山市民会館で行われた最北地区アンサンブルコンテストを見てきました。新庄中学校からは、打楽器3重奏、金管4重奏、木管5重奏の3グループが演奏しています。観客席で各学校の演奏を聴いていたら、吹奏楽部の3人の子たちが、「校長先生、来てくださったんですか。」「ありがとうございます。」と声をかけてくれました。とてもうれしくて、「がんばってね。申し訳ないけれど、午後からキッズの演劇を観るので、木管の演奏聞けないんだ。ごめんな。」と言いました。それでも、にこにこしながら「がんばります。」と言ってくれて、来て良かったなと心から思いました。
 午後からは、「若草物語」のキッズ演劇を観ました。新中の2名+卒業生1名が、いい演技をしていました。長い間練習をしてきた成果があらわれていました。新中生ががんばっている姿をたくさん見ることができた、いい¥1日だったと思います。

こんなことがありました
                                       
 11月25日(水)に、「やまがたの子どものまなびを考えるフォーラム」がビッグウィングで開かれ、パネルディスカッションのパネラーとして、新庄中が実践していることや今考えていることなどを話してきました(他のパネラーは、山形大学の野口先生と、県教育センターの村上先生のお二人です)。今、山形県では「探究型学習」といって、先生の説明中心の授業から、新庄中学校でやっているようなグループで学び合う授業へ変えていこうとしています。
 パネルディスカッションでは、「新庄中で授業づくり・学校づくりに取り組んで、うまくいっているところもあるし、うまくいっていないところもある。」と前置きした上で話をしています。どんなことをやってきたのか、その中で今どんな悩みをもっているかなどの話が中心でした。参加された先生たちから、次のような感想をいただいています(一部抜粋)。
実際に探究型学習に取り組んでいる笹原校長先生の話が印象的だった。現場で指導する立場の話に共感をもって聞くことができた。
笹原校長先生がおっしゃった「教師の力がないと探究型はできない。」「生徒にわからないと言わせるところから課題ができる。」「教室のどこで何が起きているか見取る力、学びが起きていることに気づく力が大切だが、とても難しい。」という一つ一つの言葉が、なるほどと感銘を受けました。
新庄中の授業を見せていただいていたので、校長先生のお言葉はよく分かりました。校内研修を充実させるために、大学の先生をおよびになっている、そこで生徒の「学び」を指摘してもらっているというところに今後のヒントを得ました。
 新庄中の授業づくり・学校づくりは、私が校長になってからの4年間、ずっと試行錯誤でやっています。積み木を重ねては崩し、崩しては積み上げる、を繰り返しているように思っています。けっして全てがうまくいっているわけではありませんが、新庄中でやっていることが他校の参考になるようならば、たいへんうれしいことだと考えます。
 第17号〜2015/12/08〜
 11月23日に行われた「感謝の集い」には、たくさん保護者の方がお手伝いに来てくれました。年々、手伝いに来てくださる方が増えており、校長として心強く思っております。お母さん方には、生徒や私たち教職員が食べ終わるまでずっと配膳の準備をしていただきました。恐縮しています。またお父さん方には、準備・運営などでたいへん活躍していただきました。ありがとうございました。
 3年生が中心になってつくった餅米から作った紅白の餅500組も、当日すべて配ることができました。地域の方々もたいへん喜んでくださったようです。
 私事になりますが、22日に東京で同級会があり、23日の朝東京を出発して、学校についたのが11時過ぎでした。保護者の方々にお手伝いのお礼を言って回りましたところ、「校長先生、お帰りなさい。」「(修学旅行に行ってすぐまた東京往復で)たいへんでしたね。」という温かい言葉をかけていただきました。朝早くから集まってくれている保護者の方に申し訳ないと思っていましたので、本当にうれしい言葉でした。

いろいろなことが行われています
                                       
 11月はとても忙しい日々を送っており、しばらくこの「校長室通信」を出すことができませんでした。この間いろいろなことが行われています。小学校5年生体験学習(11月19日)、1年生のSYD幸せの種まきキャンペーン出前授業(11月5日)や神室産業高校での環境学習(11月20日)、2年生の修学旅行(11月18日〜20日)、3年生の地域学習(11月18日)などです。
 3Bの学級通信で紹介されましたが、11月11日にはオーストラリア学生(大学生11名と引率教員1名)が来校し、3年生と一緒に英語の授業をしました。朝から3年生の子たちが、紙袋などを抱えて登校してきました。「何に使うの?」と聞くと、「英語の授業で使うんです。」という答え。おもしろそうだなと思って3年生の教室をのぞくと、3年生の子たちとオーストラリアの大学生が楽しそうに交流しています。福笑い、絵本(生徒が英語で読み聞かせを行っています)、トランプ、けん玉やヨーヨーの遊び、折り紙、筆ペンを使った日本語の練習、箸の使い方の練習など、非常に考えられた交流が行われていました。生徒たちの使う英語は決して流ちょうなものではありませんが、楽しい交流の中でお互いの考えや気持ちが通じ合っていました。「プレゼント フォア ユー」と言って、折り紙などをプレゼントされた大学生もいました。大学生も中学生もうれしそうでした。
 後日、これを企画した山形大学の樋渡先生から、オーストラリアの学生たちがとても喜んでくれたという話を聞きました。最初学生さんたちは日本の学校の授業はつまらないと思っていたようで、新中での授業も期待していなかったのだそうです。そういえば朝来校したとき、表情が冴えないな、長旅で疲れているのかなと思っていた学生さんたちでした。ところが、中学生たちの「おもてなし」の気持ちが伝わって、温かい気持ちになって帰っていったのだと思います。校長として、とてもうれしく思います。
 第16号〜2015/10/22〜
 10月10日に行われた「ちょボラ」には、たくさんの生徒と保護者の方が参加してくれました。あいさつで話しましたが、みんなで一緒に何かをするという雰囲気はとてもいいものです。生徒の表情がとても良く、それを見られた保護者の方もうれしかったのではないでしょうか。私としても、とてもいい時間を過ごさせてもらったと思っています。
 10月19日には、収穫した稲の脱穀を行いました。小国先生が足踏みの脱穀機を戸沢村から借りてきてくれて、生徒たちの人力による脱穀を行っています。毎日食べる米が、このようにしてできるのかと思った生徒も多かったことでしょう。とても貴重な経験だったと思います。なお、稲刈りや脱穀の際には、小国先生のご両親に多大なご協力をいただいています。感謝申し上げます。

秋期リーダー研修会にて
                                       
 10月19日に行われたリーダー研修会の開会式で、前期役員と後期役員の生徒たちに次のような話をしました。

 今日はこれまで新庄中の校長として考えてきたことを話します。
 今、新庄中は、「させる」文化の学校から、「支える」文化の学校に変わってきているように思います。「先生が生徒に○○をさせる。」「校長が先生に○○をさせる。」という学校から、「先生が生徒を支える。」「生徒どうしが支え合う。」という学校にしようとしてきていると思います。
 最初からそういう学校だったわけではありません。3年前新庄中に私が赴任したとき、全校集会で生徒の礼のしかたが悪いと、「やり直し!」という大声がかかっていました。また、文化会館に行くために玄関に集合するときには、先生たちの怒鳴り声が聞こえる時も多々ありました。今はそういうことはまずありません。当時は、「○○させる」という考え方が強かったのだと思います。
 多くの学校は、「子どもに○○させる」という考え方が強いのではないでしょうか。3年生、2年生と面談していて、みんなにとって小学校では「させられていた」ということが多かったんだなと気づきました。「○○させる」という学校では、先生が言ったことや指示されたことで行動する子が増え、「自分で考え、判断し、行動する」ということが弱くなっていくように思います。
 「させる」文化の学校は、校長が一番上にいて、その下に先生たちがいる、そのさらに下の生徒がいる、生徒の中には強い子、弱い子がいる、そんなピラミッド構造になることが多いと思います。「支える」文化の学校は、その逆で、校長が先生たちを支え、先生たちが生徒を支える、そして生徒どうしが支え合う逆ピラミッドになるのだと思います。
 ただ、「支える」ことを大切にした学校を創ろうと思っても、なかなかうまくいきませんでした。例えば、教室に入った時、生徒どうしがつながらず支え合うことができなくて、寒々とした感じのクラスもありました。他の人を傷つける、イヤな言葉が聞こえてくることもありました。
 どうしたらいいかずっと悩んでいました。自分で考え、判断し、行動できる子が増えないと、「支える」ことを大切にした学校は創れません。このまま今の学校づくりを進めて、イヤな思いをする子が増えるようなら、元の「させる」文化の学校に戻して先生が生徒に強く指導するようにした方がいいのではないかとも思いました。校長としての力不足を痛感していました。
 思い悩んでいる中で、ちょうど1年前に台湾の学校視察に行き、ある学校の数学の授業で、生徒たちが支え合いながら学んでいる姿を見て、こんな授業ができるのなら、今新庄中でやっていることを続けようと思い直しました。
 3年生の子たちは、だいぶ自分たちで考え判断し行動することができるようになりました。自分たちがやろうとしてきた学校づくりがまちがっていなかったように思えて、とてもうれしく思っています。3年生の子たちには本当に感謝しています。
 後期役員のみんなは、ぜひ、「自分たちで考え、判断し、行動できる」生徒が増えるようにして、新庄中が良い学校になるよう努力して欲しいと思います。


 このような私の話を聞いた生徒たちが書いた文章を紹介します。私にとってとてもうれしい文章をたくさんいただきました。全員分載せることができないのが残念です。(「支える」文化の学校づくりは、本当に難しいと今年も思っていますが、その実現を目指してがんばりたいと思います。)
「〜させる」方針から「支える」方針にしたから、ここまで良い学校ができたのだと思うし、気づく力をつけることができたと思います。自分は、これからも三角形の土台として、しっかり支えつつ、自分も気づいたら行動していきたいと思います。(3年)
校長先生は先生を支え、先生は生徒を支えると校長先生はおっしゃいましたが、こういうしくみは学級にも必要だと思います。「一人はみんなを支え、みんなは一人を支える」みたいにとてもありきたりな事だとは思いますが、とても大切な事だと考えたので、このことを頭に置いてすごそうと思います。(3年)
「させる」ではなく「支える」「支えていく」活動ができていたと僕は思う。難しかったこと、困ったこともあったけど、新中は良くなってきたかな?と思う。新しい役員にも一人一人新中についての考えが、活動を重ねていくごとに増えていくので、一つ一つ、一人一人最後はみんなで楽しかったなと思える活動をしていってほしい。(3年)
自分の行動に責任を持つ、これこそが大切なのだと思います。校長先生や先生たちは、僕たちを支えてくれています。だから、僕も先生方を支えられるようにしていきたいと思います。(3年)
先生方は、私たちに何かをさせるのではなく、私たちが自分でなにげなく過ごしている学校でも先生方は私たちを支えるために努力して下さっているので、引退後もよりよい学校になるように自分から気づいていきます。(3年)
〜させる文化ではなく、自分で考え、判断し、行動することは、とても大切だと思った。リーダーとして、これからの新中を引っ張っていくためにも、心をひきしめてがんばりたいと思いました。(2年)
「支える文化」これは生徒一人一人の判断などをつけること。これは、生徒全員だけでなく、それに先生方も加わって学校全体でやる必要があると思いました。支える学校、今はできなくても、それに少しでも近づけられるように、自分のできる範囲でがんばりたいです。(2年)
「させる」から「支える」学校は、確かにいいと思います。しかし、校長先生もおっしゃっていたとおり、同じクラスでも上下関係があると思います。だからそこをなくし、よりよい新中をつくりたいと思います。(2年)
    
 第15号〜2015/10/02〜
 9月26日・27日の新人大会(前期種目)が終了しました。今年は、団体で優勝・上位入賞した部が多く、とても良かったと思っています。剣道男子(優勝)、ソフトボール(優勝)、バレーボール(準優勝)、ソフトテニス男子(第3位)は、県大会・北ブロック大会へ進みます。この他にも、野球(第3位)、バスケットボール女子(第3位)、剣道女子(第3位)も入賞しましたし、サッカーは、1週間前の試合では0−3で負けていた萩野中学校に1−0で勝ち、決勝トーナメントに進出しました。
 3年生が引退し部をリードしていく立場になった2年生の子たちですが、自分たちのやっていることに不安をもっていたのではないかと思います。今回の結果を通して、自信がでてきたのではないでしょうか。1年生をリードしていく経験や他の人と協力していく部をつくっていく経験を積んでいくことで、相手のことを思いやったり、一緒の活動の中から価値あるものを生み出す賢い学年になっていくと思います。
 愛修会役員の立候補者もそろいました。まだ、自分たちでどんな学校を創っていくか、どんなことをしていくかわかってはいないとは思います。でも、役員としての活動を通して、生徒自身も、学年全体も成長していくのではないかと思います。

3年生と面談して
                                       
 9月の前半、3年生の一人一人と面談を行いました。3年生の成長を確かめたい、将来に向けて今考えていることを知りたい、さらには、私が3年生の子一人一人をどう思っているかを知らせたい等の思いで始めました。
 面談してみて、たいへん良質な考えや価値観をもった生徒たちが育っていることがわかりました。面談の時間は、私にとってとても楽しい、有意義な時間でした。生徒がこんなに成長しているんだと、驚くこともたくさんありました。それは非常にうれしい驚きでした。
 さまざまな質問をしているのですが、中心になった質問と、それに対する回答で多かったものを紹介します。

「将来、就きたい仕事は?(自分の将来をどのように考えているか?)」
→教育系、医療系、看護系などの仕事をあげた生徒が多くいました。他の人と関わる仕事をしたい、人のために役立ちたいと考えている生徒が多いと思いました。
(回答の中から)
将来、医療関係の仕事に就きたい。人とコミュニケーションをとってできる仕事。
相手が笑顔になる仕事をしたい。
人の役に立つ仕事をしたい。警察官になりたい。
看護師になりたい。感謝される仕事に就きたい。
幼稚園の先生など、子どもとふれあう仕事もいい。
幼稚園や保育所に勤めたい。子どもがかわいいし、好き。
子どもとふれあうのが好き。養護教諭になりたい。
先生になりたい。いろいろな人と交流したい。
「1年の時と比べて、自分が成長したと思うことは?」
→他の人との関わりが良くなったと答えた生徒が多くいました。新庄中学校では、「他の人とつながること」「お互いに支え合うこと」を大切にした教育活動を行ってきました。その成果が出ているなと感じました。「自信が出てきた。」と答えた生徒も多くおりました。
(回答の中から)
誰とでもいろいろなことを話できるようになった。
人が傷つかないように、考えられるようになった。
まわりをよく見て行動できるようになった。意見は前より言えるようになった。
人にいやなことを言わなくなった。
しっかり、自分の意見を言えるようになった。 
いろいろな人と関われるようになった。前は人見知りだった。
部活のリーダーとして、まとめる力がついてきた。
人の話を聞けるようになった。
相手の立場に立って物事を考えられるようになった。
生活を楽しめるようになった。自分に自信が出てきた。
1年の時は、自分中心で考えていた。だんだん、まわりの人のことを考えられるようになった。
トラブルがなくなった。
学年の雰囲気が1年の時より良くなった。みんなが協力してきている。
後輩の面倒をみるようになった。自己中心的でなくなった。
人にやさしく接することができるようになった。
自分に余裕が出てきた。友達といても居心地がいい。
自分から積極的になった。部活を通して粘り強くなった。
考えが固くなくなった。自分の言えることを言えるようになった。
自分の考えを言えるようになって、友達がいっぱいできた。
気配りができるようになった。
行動が早くなった。1年の時より明るくなった。
まわりのことが見えるようになり、人の仕事を手伝うようになった。
問題を起こさなくなった。深く考えられるようになった。
対人関係が良くなった。人との関係性に気づけるようになった。
1年の時は、すぐ怒ったりけんかしたりしていた。今はそれがなくなった。
他の人の考えを取り入れることができるようになった。
人の面倒をみたり、グループをまとめることができるようになった。
    
 第14号〜2015/09/18〜
 全国学力・学習状況調査の結果について、3年生の保護者の方々には「3学年通信」を通してすでにお知らせしておりますが、このたよりを通して少し詳しくお知らせいたします。
 国語と数学については、A問題(主として知識を問う問題)とB問題(主として活用を問う問題)の2つがあります。本校は、国語A、国語B、数学A、数学B、理科のすべてにおいて、県平均、全国平均を上回りました。この中で特に、国語B、数学A、数学Bは、かなり上回っています。B問題は、生徒の思考力や情報活用力等を問う問題ですので、この領域が高く出ていることは喜ばしいことだと考えています。
 質問紙による結果では、生徒に関しては、「言語活動・読解力」「生活習慣」「自尊感情」が県平均、全国平均と比べて高く出ています。低かったのが「学習習慣」です。自分は家などで十分に勉強していないと考えた生徒が多かったという結果になっています。
 学校運営に関しては、「地域の人材・施設の活用」「教員研修・教職員の取り組み」「学力向上に向けた取組・指導方法」「生徒の状況」が県平均、全国平均と比べて高く出ています。低かったのが「家庭学習」で、生徒の「学習習慣」の低さと一致しています。
 生徒たちが社会人になったときに必要な力は何かを見据えて、本校の教育活動を行っていきたいと考えています。

自主公開授業研究発表会
                                       
 9月16日に、学習院大学教授の佐藤学先生(東京大学名誉教授)をお迎えして、一昨年から行っている公開授業研究発表会を行いました。これは、「新庄中学校の授業づくりを深めるとともに、学校づくりについて指導をいただく」「公開研究発表会にすることにより、他校の授業づくり・学校づくりの参考とする」ことを目的としたものです。
 他校などから130名ほどの参加者があり、今年も盛況な研究会となりました。今年の特徴は、最上地区外の学校からの参加者が増えたことです。福島県から来校いただいた先生も3名おりました。保護者の方からも参加していただきました。ありがとうございました。
 佐藤純先生の2Aの数学授業、和田藍子先生の3Cの国語授業の後、授業についての話し合い、佐藤学先生の講演会を行っております。
 研究会後、参加者の方々からアンケートをいただいています。その中で、本校の様子等について書いていただいたものを一部紹介します。
学先生の講演を聞けてよかったです。国語の読書交流会、勉強になりました。ありがとうございました。
数学を参観させていただきました。生徒の興味をひく問題、とてもおもしろかったです。生徒の関係もできているのが、よく分かりました。おつかれさまでした。
1時間集中して学習に取り組む中3生の姿に感動しました。
生徒さんたちの真剣に向かう姿が印象的でした。佐藤先生のお話を、明日からの実践に生かしたいと思いました。
今回はありがとうございました。授業を見せていただいて、やはり生徒の関係が柔らかいと感じました。これまでの先生方のご努力と思います。
とてもすてきな50分を過ごさせていただきました。「星の王子様」を読んでみようと思いました。
佐藤先生の講演、初めて聞きましたが、目から鱗でした。ありがとうございました。新中の子どもたちの姿、いいですね〜。
数学の授業を参観させていただきました。生徒が互いに学び合い、グループ活動の中で多様な学び合い、つぶやきが見られました。二人の先生が、それぞれグループに声をかけ、ヒントを与え、生徒の力を伸ばしている姿が印象的です。
今日は授業を参観させていただき、ありがとうございました。数学の一次関数の授業を参観しましたが、真剣に式や変域を考え、学び合う生徒たちの姿がとても印象的でした。思考の時間を多くとっても、生徒たちはあきずに、正解にたどりつくまで熱心に課題に向き合い、分かった生徒も周りの生徒に伝えようと、説明を工夫して集中していたことが、すばらしいと思いました。
3年連続して参観させていただきました。確実に子どもたちは育っています。学び合う子どもの姿、響き合う子どもの姿がとてもいいなあと思って見ていました。日々の先生方の積み上げを実感できた授業でした。ありがとうございました。がんばってください。
国語の授業を参観させていただきました。モヤモヤタイムで分からないところを出し合い、グループで解決してよく考えている姿を見せていただきました。グループで一つの答えにしなくても考える助けになればいいのだと実感しました。「名言集」を作ることによって読み取る力がつき、評価にも結びつきます。読み取りによる言語活動だと感じました。大変勉強になりました。
子どもどうしの関わりがとてもすてきで、この学校で学べる子どもは幸せだと思いました。時間をかけて丁寧に積み上げていくことの大切さを改めて実感しました。ありがとうございました。
子どもたち一人一人よくがんばっていました。それを支える先生方、授業ありがとうございました。先生方のお話、とてもおもしろかったです。帰ったら実践に活かしたいです。
本当にいい講演を聞かせていただきました。明日からの子どもたちとのかかわりに、元気が出ました。どの子も一人にしない学校・授業が、子どもたちの一生をつくるように感じました。新中の子どもたちの学ぶ姿も、すばらしかったです。ありがとうございました!!
    
 第13号〜2015/09/03〜
 8月23日、小中合同のボランティアが行われました。
 私はこの日、「川西町河川公園を愛する会」のボランティア活動に朝6時から参加していました。「愛する会」では月に一回、草刈りや川の中のゴミ拾いをしています。この日の私は胴長靴を身につけ、川の中に入り川の中のゴミを拾っていきました。集めたゴミを河川公園にもっていって、分別しはじめたころ、中学生や小学生、保護者の方たちが集まりはじめました。生徒たちの中は、私の普段見慣れない姿(胴長、作業着)を見て、「えっ」と驚いていた子もいました。
 「愛する会」の方たちが、ゴミ拾いに集まった子たちを見て、「いいね。」「この子たち、地域に残ってほしいな。」と言ってくれました。私も、たくさんの小学生、中学生が集まっているのをみて、地域住民の一人としてうれしくなりました。他の地区でも同じように、たくさんの小中学生、保護者の方たちが早朝ボランティアに精を出してくれたことと思います。
 川西町の保護者の方から「校長先生、(胴長)似合いますね。」と言っていただいたので、、「来年は、地域のおじさんになってがんばります。」と答えたところです。来年は、新中の生徒たちに地域のおじさんとして関わっていくことができればと考えてます。

27日早朝地域ボランティア
                                       
 8月27日早朝、地域ボランティアが行われました。(NHKが取材に来てくれたので、ボランティアの様子をニュースで見てくれた方も多かったのではないでしょうか。)
 6時半集合、祭り明けということで、毎年、眠い目をこすりながら参加する生徒も多い行事です。ここ数年少しずつ参加人数が増えて、昨年は150人ほどの生徒が参加してくれました。そんな中、今年は、なんと220名を超える生徒が参加してくれました。本当にうれしいことだと思います。
 私がゴミ拾いをしていると、何人かから「ごくろうさん」という声をかけていただきました。生徒たちも同じように声をかけられたのではないかと思います。
 後日、地域の方からとてもうれしい葉書をちょうだいしました。

「8月27日の朝、とても爽やかな朝でした。新中の皆様が、新庄祭りの喧噪を一つ一つ拾い上げてゴミを片す、明るい声と姿に感動しました。祭りは楽しくハデな行事ですが、その後に誰が汚したかわからない物をきれいにする気持ち、観光客の人にも今日の新庄を観ていただきたい気持ちになりました。『ごみは持ち帰る。所定の場所に片づける。』新中の皆様の心には根付いたでしょう。ありがとうございました。」

 新庄中でやっていることをこのように評価していただき、本当にありがたいと思います。
 生徒たちには、「将来、ゴミを平気で捨てる大人にならないためには、どんな生き方をしたらいいのか、考えて生活してほしい。」ということを伝えています。
 おかげさまで、2学期、各学年ともやわらかな雰囲気でスタートしています。保護者の皆様には、ご支援とご協力のほどよろしくお願いいたします。
 ’15校長室通信 1〜10号 11〜20号
 ’14校長室通信 1〜10号 11〜20号 21号〜32号
 ’13校長室通信 1〜10号 11〜20号 21〜30号 31〜40号
 ’12校長室通信 1〜6号 7〜12号 13〜18号 19〜24号 25〜30号 31〜35号 36〜42号 44号〜
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