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  校長室通信                    新庄中学校校長:笹原啓一

新中米だより(2号)
新中米だより(1号)
 第10号〜2015/07/17〜
 7月15日、今年度第1回の学校評議員会が開かれました。今年度の評議員は、阿部彰さん、阿部裕美さん、大戸正樹さん、森千賀子さん、田澤雅宏さん、森富喜子さん、田中雅樹さん、日下修一さん、石山賢一さん、佐藤亜希子さん、西田伸一さんの11名です。私が新庄中に赴任してから、一緒に学校づくりをしていただいた方々で、「新庄中のサポーター」的存在だと心強く思っています。
 授業の様子をみていただいき、新庄中について、いろいろな話をしていただきました。学校全体の雰囲気として、温かい感じがしたという方が多かったようです。生徒たちを見て、会に出席してよかったとも言っていただきました。反面、机に座る姿勢など授業への取り組み方の良くない生徒が気になったとも言っていただいています。子どもを取り巻く環境が厳しくなる中、自分たちは何ができるだろうかという話もしています。校長としてお願いしたのは、「こうやって学校に来て生徒たちを見てもらうこと。」「一緒に子どもたちのことを考えてもらうこと。」でした。
 今年度はあと2回評議員会があります。評議員の方々は私たち教職員の苦労を汲み取っていただいているなと感じるので、いい報告ができるようがんばりたいと思います。

一歩前に出て発言できる勇気を・・・
                                       
 7月9日に、福田山工業団地と横根山工業団地にある企業を、2年生の子たちと一緒に訪問させていただきました。訪問させていただいたのは、「山形航空電子株式会社」「ハイジェントテクノロジー株式会社山形工場」「山形東亜DKK」「マスコエンジニアリングコーポレーション」の4社です。
 私は2年C組の子たちと一緒に横根山工業団地の企業に行かせていただきました。山形航空電子株式会社については、20年以上前見学させていただいたことがあります。その時は、手作業で製品を作っていたのですが、今はほとんどオートメーションで作っていることを知りました。
 「航空電子さんが中国に工場を移転しないのは、このようにオートメーション化しているからですか?」と聞いたところ、「それもあるけれど、私たちは付加価値の高い製品を作っています。そうすることで工場を移転しないようにしています。」ということでした。社内を見学する中で、付加価値の高いものをつくるために、至る所で「改善活動」が行われているんだと感じました。米粒ぐらいのコネクタを見せてもらいましたが、すごい製品だと感動しました。
 見るもの聞くもの、私にとってはとても刺激になりましたが、子どもたちの多くは、「こんな製品をつくっているんだ。」ぐらいにしか捉えていないかもしれません。中学生のレベルからすると当然のことなのですが、グローバル化の中で地元の企業がどんな苦労をしているか、どんな考えで製品を作っているか等には、これからも生徒が触れる機会を作っていきたいと考えています。
 工場見学が終わって質疑応答の時間になったとき、生徒たちからはあまり質問が出ませんでした。そのときに、総務部長さんから「俺が、俺がと出しゃばるのは良くないが、何かあったとき、一歩前に出て発言できる勇気をもった方がいいよ。」という言葉をいただきました。このような言葉をいただけるのはたいへんありがたいことです。学校の中だけにいては、どうしても「井の中の蛙」になりがちです。生徒たちが地元の方々と接する場、子どもたちがさまざまなことを考える場をさらに作っていければと思います。
 第9号〜2015/06/30〜
 20日・21日の中体連前期大会、27日・28日の後期大会が終わりました。各部活ともよくがんばったと思っています。自分たちは精一杯がんばったと思って大会を終えることができた生徒が多かったように感じています。保護者の皆様には、手厚い応援等をいただきました。ありがとうございました。
 後期の陸上と相撲については、新庄中は希望制をとっています。大会に参加したい生徒が朝練習に参加し、大会に出場しています。陸上の場合だと、他校では能力の高い生徒を集めて選手にしているところが多いようです。
 また、相撲の選手ですが、他校の多くは柔道部員がそのまま相撲の選手になっています。ところが本校の選手は、柔道部の他に、剣道部、サッカー部、野球部などバラエティーに富んでいます。 相撲二部で優勝した本校の選手たち(吉田充希君、山科凱椰君、伊藤孝弥君)は、3人とも野球部員です。
 陸上大会が終わり、最後に生徒たちへのあいさつを求められたので、
駅伝練習から始まった人も多く、長い期間練習をよくがんばった。
新庄中は、希望制をとっている。先生から言われたから参加するのではなく、自分の意志で参加しているのは、新庄中の大きな特徴となっている。他校に誇っていいと考えている。
2年生の鈴木大志君、駅伝練習から参加している。決して長距離が早いわけではない。でも一生懸命練習して今回選手として出たことはすばらしいと思う。
 という話をしました。2年生、1年生には、新人大会まで仲間を増やすようにも言いました。 新庄中のこのやり方が、これからも続けばいいと考えています。 

「新庄中を応援する会」総会にて
                                       
 「新庄中を応援する会」(矢口正義会長)は平成22年度に発足しています。毎年、一口1000円の会費を多数の方々からいただき、新庄中学校の活動に使わせていただいています。町内会からの寄付もいただけるようになってきました。集まったお金は、県大会や全国大会等への出場生徒紹介の看板制作費、「感謝の集い」で来校いただいた地域の方々への餅の振る舞い、「学校田」設置の補助費などに使わせていただいています。
 6月24日(水)にこの会の総会が開かれ、あいさつの中で次のような話をしています。(メモをもとにしていますので、実際に話した内容と違う部分もあります)

 「応援する会」の方々に、物心両面で支えていただいていること、校長として、本当に心強く思っています。
 昨年、天童の中学校のいじめ事件に対して、中学校ではどんな対策をしているかのNHK特集番組が7月と8月にあり、その中で新庄中学校の取り組みが大きく紹介されました。ありがたいことではありますが、事件のあった中学校と新庄中学校は紙一重の差だと考えています。番組で新庄中の様子を見られた方の中には、「新庄中ばかり良く紹介されて・・・」と思った方もおられたかもしれないと思い、あえて昨年後半は、本校からマスコミに「こんなことをやっていますよ。」等の情報は流さないようにしました。したがって、新聞等で新庄中が紹介されることはあまりありませんでした。
 今年度になり1年近く経つのでもういいだろうと判断し、新庄中がやっていることをマスコミに情報として紹介しています。その結果、「実習田をつくったこと」「市議会を傍聴したこと」が山形新聞に掲載されました。今後、新庄中の活動がマスコミに紹介されることが増えてくると思っています。
 また9月16日に自主公開研究会を開きます。学習院大学教授の佐藤学先生(東京大学名誉教授)をお招きして、今年で3回目の研究会になります。佐藤先生をお招きして指導を受けたいという学校は、1000校近くにのぼります。そんな中で佐藤先生が新庄中に続けて来てくださるのは、新庄中でやっていることを認めてくれているからだと思います。他校から、うらやましがられてもいます。一昨年、昨年と、本校職員を合わせると200名ぐらいの先生たちの参加がありました。今回も同じくらいの参加者があるのではないかと思っています。また、今年、県教育委員会委嘱の研究協力校になったこともあり、他地区からの参加者も増えるのではないかと思っています。
 新庄中の名前が、他地区の学校に知られてきているなと感じています。
 ありがたいのは、生徒たちが私の行おうとしている学校づくりを大事だと思ってきてくれていることです。生徒、職員、保護者に言ってきたことは、新庄中を「温かい学校」にしたいということです。そのためには、相手を思いやったり、感謝したり、自分自身をふり返ったりすることができる賢い生徒に育てたいということを話してきました。そして、学校の中で、居場所がないという生徒が一人でも出ないようにしたいということも言ってきました。そのような私の考えを、職員だけでなく、生徒や保護者の方が大事だと考えてくれているのはたいへんありがたいことです。
 それは例えば、愛修会のスローガンに表されています。
  平成26年度愛修会スローガン「新中仕草で 温かく 賢い学校をつくろう」
  平成27年度愛修会スローガン「かしこく 居心地のいい学校をつくろう」
 保護者の方も、学校に協力的になってきています。学校を支えようとしてくれる保護者の方が増えてきているのは、本当に心強いことです。
 これからの新庄中をどのようにしていくかですが、学校をサポートしていただける人を増やしたいと思っています。
 新聞記事にあったように、石山副会長さんたちの全面的な支援をいただき、学校の敷地内に田んぼをつくることができました。田んぼができた場所は、草も生えないようなところだったわけですが、環境がずいぶん変わり、憩いの景色になってきています。田んぼについては、学校職員だけでやっていくのはとても無理なので、地域の方々がサポートする体制を作りたいと考えています。私自身も地域の一人として、新庄中をサポートしていきたいとも思っています。
 今、朝の陸上練習をコーチしてくれる佐藤さん、花をもってきてくれる早坂さん、菊地さん、ベンチ、校内掲示板を貸してくれている「河川公園を愛する会」の方々など、様々な方々が新庄中をサポートしてきてくれています。このようなことがさらに増えればと考えています。地域の方が、庭に咲いていた花をちょっともってきてくれる、そんな学校になればいいと思っています。
 今後ともご支援のほど、どうかよろしくお願いします。
 第8号〜2015/06/15〜
 6月6日に行われた「ちょボラ」には生徒が多数参加してくれましたが、保護者の方からもこれまでにないくらいたくさん参加していただきました。ありがたいことだと思っております。
 当日のあいさつで話しましたが、前日天童で全県校長会の会議があり、役員の校長はホテルに泊まって懇親会を行いました。私は懇親会ではあまりお酒を飲まないで、朝5時頃に起きて天童から新庄中に来ました。「ちょボラ」に参加したいと強く思うのは、生徒と一緒に何かをするのはとても楽しいことだからです。
 実際に、生徒と一緒に体を動かし、また生徒たちのがんばっている姿を見ることができて、いい一時を過ごすことができました。

自由とは・・・
                                       
 愛修会の執行部の生徒たちと不定期ではありますが、ランチ会を開いています。各自給食を校長室に持ってきて一緒に食べながら話をするというものです。その中で、今の学校の様子を話したり、生徒たちの考えや先生たちの考えを交流し合っています。
 6月4日のランチ会の際、「中学校に入って、中学校は自由だと思った。」という話がでました。「中学校の先生は、小学校の先生と比べて話しやすい。」という声も出てきて、驚きました。小学校の先生はほとんどの教科の授業を一人でもっています。子どもたちと接する時間はたっぷりあるのでいろいろな話ができるのだろう、教科担任制の中学校の先生の方が生徒にとっては話しにくい、とっつきにくいのではないかとなんとなく思っていました。
 生徒たちがそのように思うのは、新庄中の先生が少しずつ変わってきたからかもしれません。私が新庄中に赴任してきた3年前より、先生方の生徒への対応は柔らかなってきています。先生が怒鳴ったり、強い口調で指導するということが新庄中では本当に少なくなりました。そして、怒鳴るかわりに、子どもを支えようと思っている先生が増えてきていると感じています。
 課題は、そのような先生方の変化に対して、生徒一人一人が変わってきているかということです。先生たちが「こうしなければならない。」という生徒への強制を少なくしていったとき、自分で考え判断して行動できる生徒がどれだけ増えているかが課題です。「中学校は自由だ。」と考え、自分勝手なことをする生徒が増えるようだと、学校は混乱します。
 運動会や駅伝クラスマッチ、ちょボラなどを見て下さった保護者の方は、生徒が伸び伸びしている、笑顔が多いと感じた方が多いのではないでしょうか。ただ、3年前と比べて、あいさつや掃除では、しっかりできない子、いいかげんな子も出てきています。幼い子、自分のことしか考えられない子はどうしても、自由の裏にある責任を果たさずにまわりに迷惑をかけることが多くなってしまいます。
 新庄小学校と連携して、「大人(先生)に言われたからする」子どもではなく、「自分で判断して行動する」子どもを育てたいと考えます。そのような子どもが育つよう、保護者の皆様からもぜひご協力をいただきたいと思います。
 元小学校長の菊地將光氏から、観賞用のウチョウランをたくさんお借りしました。職員玄関の廊下に飾っています。とてもきれいで、目の保養になっています。
 また、毎朝の陸上練習では、新庄最上アスリートクラブ理事の佐藤泰氏から指導をいただいています。新庄中をサポートして下さる方が少しずつ増えてきて、心強く思っています。
 第7号〜2015/05/25〜
 今年度、県中学校長会の副会長の一人となったため、山形県の代議員として、東京で行われた全日本中学校長会の総会に出席してきました。全国から250名ほどの中学校長が集まっての会議です。1日目の午後には、皇居に行き、天皇皇后の拝謁を賜ってもきました。
 いろいろな出張があり、私が学校にいない日が昨年より多くなっています。生徒たちの顔を見ることができない日もあり、寂しいなと思うこともあります。学校全体は落ち着いているので、出張に行った先で「学校大丈夫かな?」と心配することはありません。出張から戻ってきても大きな問題は起きていないので、本当に助かります。生徒たちや、先生方に感謝しています。

愛修会総会にて 
                                      
 5月15日に愛修会総会が行われました。この中で、秋保恭平会長から、今年度の愛修会スローガン「かしこく居心地のいい学校をつくろう」について説明がありましたので紹介します。(総会の準備等、役員の生徒たちごくろうさまでした。)

 新庄中学校ではあたたかい学校をつくることを目標にしています。あたたかいという言葉は、「暖かい」や「温かい」など様々な意味があります。新中愛修会が目指すあたたかい学校とは、新中生一人一人の居場所があり、居心地のいいと思ってもらえる学校だと考えています。「あたたかい」という言葉に様々な意味があるように、「あたたかい学校」とは、一人一人が解釈して考えてもいい、と僕は思います。新庄中学校は、愛修会執行部のためでも、先生たちのためでもありません。新中生一人一人のためにあるものであって、新中生一人一人に、「あたたかい学校」について考えてもらいたいと思います。そのために、新中愛修会では、生徒一人一人が過ごしやすく、楽しいと思ってもらえる学校づくりをがんばっていきます。

 会全体は、執行部や各委員会などの今年度の活動について説明があり、それについて質疑応答が行われました。いい新中にしていこうという意欲が感じられる総会になりいいなと思ったのですが、2年生男子の中にいいかげんに聞いている子たちがいました(騒がしかったわけではありません)。一生懸命やっている他の子たちに大変失礼だと感じました。最後の講評の際に、「2年男子、真剣に聞いていない人がいて、残念だった。」ということを話しています。
2年生の子たちにとっては、ショックだったのではないでしょうか。学年の先生方も含め、残念だと思った生徒は多かったようです。2C学級通信「COMFORT」には、次のようなことが載っていました(一部抜粋)。
・後期から3年生に変わって学校を引っ張っていかなきゃいけない2年生なので、校長先生のいう通りだと思います。今の2年生の状態では、新中を引っ張っていくのは、難しいと思います。なので、一人一人意識して変えていくことが大切だと思いました。
・1年生の前で2年生があんなに注意されるなんて恥ずかしい事だし、拍手の仕方、話の聞き方で注意されるのは1年生以下だと思いました。これからは、きちんと2年生らしくしたいです。
・後期から僕たちが中心となっていくのにもかかわらず、話のきき方、特に態度が悪かったと思います。
まだ、自分のことしか考えられない幼い子はいますが、1年生の時と比べ、2年生は少し成長してきています。今年度の後半は、2年生が新庄中を担います。その責任の重さを自覚し、担えるだけの力を学年全体でつけていってほしいと思っています。
 第6号〜2015/05/18〜
 4月29日に行われた運動会では、保護者、地域の方々から、応援と支援をいただき、誠にありがとうございました。運動会が終わった後、保護者の方々から、「すばらしい運動会だった。」「感動した。」等の言葉をいただいたことを、たいへんうれしく思っております。
 開会のあいさつや講評でも言いましたが、3年生が、「優勝はしたいが、それよりも、みんながやって良かったと思うような運動会にしよう。」という気持ちで取り組んでくれたことは、大きなことだったと思います。そのことが、一生懸命取り組んでいて、しかも温かい雰囲気の運動会になった要因だと考えています。
 むかで競技の中で、一つのチームが歩いて進んだ場面がありました。一生懸命一歩一歩進んでいる姿に、みんなが温かい拍手を送った場面だったと思います。「勝つこと」にこだわる生徒が多かったら、あの場面は生まれてこなかったのではないかと思います。
 気持ちの良い運動会を創ってくれた生徒のみんなに感謝したいと思います。

一緒に考えませんか?
                                       
 表の数字は、元総務大臣の増田寛也氏が編著の「地方消滅」(中公新書)からとったものです。
 山形県の、若年女性(20〜39歳)人口の減少率(2010年→2040年)が高い順に並べられています。この本では若年女性人口の減少率が5割を超える(推計)896自治体が「消滅可能性都市」に当たる、としています。
 これをみると、最上管内の8市町村すべてで、若年女性人口の減少率が5割を超え、「消滅可能性都市」にあたることがわかります。
 今年から、山形県教育委員会が策定した「第6次教育振興計画」が始まります。これは、今年から10年間の山形県の教育をどうするかを述べたものですが、趣旨は「山形県に残り、地域を活性化させる人材を育てる。」ことだと解釈しています。
 今年から、新庄中では、3年生、2年生を中心に、もっと地域を知り、新庄・最上の将来を考えながら、自分の生き方を考える授業をすることにしました。

先日行われた3年生の「総合的な学習の時間」では、
1. 30年後のあなたはどこに住みたいと思いますか。
2. 1の質問で選んだ理由を書いてください。
3. 30年後、母校新庄中がなくなったとしたらどう思いますか。
4. 今日の授業の感想を書いてください。
の4つの質問を中心に授業が行われました。
「1.30年後のあなたはどこに住みたいと思いますか。」の質問に対して、
@新庄に住む       24.4%
A新庄以外の県内に住む  17.9%
B山形以外の東北に住む  17.9%
Cその他(東京など)   39.7%
と答えています。
 @からCを選んだ理由は様々でしたが、数字だけを見ると、「新庄に住みたい」という生徒は、4人に1人ということになります。
 4の授業の感想では、以下のようなものが出ています。
人口が減るのは、時代のこともあるのかな?と思いました。戦争が終わったときに、日本を立て直すために若い人がたくさん出てきて、それでその人たちが年をとればそのたくさんの人がおじいちゃん、おばあちゃんになったら、その分、子どもは少なくなっていると僕は思いました。こんなに難しく考えることもないかもしれないけど、僕は、時代も少なからず関係していると思いました。
今まで真剣に考えた事がなかったので、人口の減少というのは本当にこわいなと思いました。自分も年をとったら、新庄にもどってこようかなあと思いました。もう少し新庄にお金があれば良かったなと思い、先生の話を聞いていました。
新庄も過疎化になって人口が減っていったら、いろんなところと合わさって新庄っていう地域もなくなるのかなあと思いました。都会といなかの人口も都会の方が多いと思うし、なんかもうわかりませんww。新庄に戻ってきたいと思うけど、自分の将来の夢から考えると新庄ではなかなかできない事なので、仕事が終わって高齢者になったら戻ってこようかと思います。
今は、子どもに自由に好きなように生きろと言う大人がほとんどで、だから子どもたちは、言われた通りに、好きなように生きて他の場所に行ってるから、人口が減るのはしょうがないと思います。
新庄の人口が減っているのを知って、最初は都会に住みたいと思ってたけど、そんなことをしたら、新庄はどうなるんだろうと考えたときに、生まれ育った故郷を見捨てたくないと思ったので、もっと勉強して職を探したいと思います。
少子化が進んでいるという実感があまりわかなかったけど、校長先生の話を聞き、校長先生の時代と今の生徒の数が3分の1になっていた事実を知り、とても驚きました。僕が校長先生と同じくらいの歳になったときの新中生が、今の1学年ぐらいの人数しかいないことを考えると、今までの考えが変わってきて、新庄に残ろうかなと考えました。
(笹原注:教室に参観に行ったら、和田先生から「校長先生が新中生の時の生徒数はどのくらいでしたか?」と聞かれたので、「1学年が270人ぐらいだった。」という話をしました。)
2年生は、「自分の将来や職業について学ぶ」ということをテーマに
@ まちに出て取材活動し、あらためて「ふるさと新庄」を調べよう。
A 新庄にある会社や修学旅行でOB訪問や企業訪問をし、働く人の姿や考えに触れよう。
B 自分の生き方をデザインしよう。等をしようとしています。
保護者の方々には、ご自身の生きてきた軌跡をお子さんに語ったり、お子さんと将来どのように生きるかなどについて話をしてみてはいかがでしょうか。
 第5号〜2015/04/27〜
 毎年のことですが、1学期間かけて、1年生の生徒の顔と名前を一致させようとしています。3年前に新庄中学校に赴任したときは、当時の268名の生徒の顔と名前を一致させるのに、約半年かかりました。
 顔と名前が一致しないとどんなことが起こるかというと、毎日、知らない生徒と出会うことになります。毎朝校門のところに立って生徒とあいさつをしていますが、「あれ、本校にこんな生徒がいたっけ?」という状態になってしまいます。
 授業をもっていない校長が、生徒の顔と名前を一致させることができるのは、約200名と言われています。新庄中の生徒数は、がんばれば全員の生徒の名前を覚えることができる数です。夏休み前には、1年生全員の名前を覚えたいと思っています。

田んぼづくりに関して
                                       
 4月25日(土)の午前11時から、平賀先生の呼びかけで、田んぼの石拾いボランティアが行われました。
 11時前に行ってみると、誰もいません。「みんな部活練習をしているから、今日のボランティアはほとんど集まらないな。」と思いながら、石拾いをし始めたところ、中鉢佳汰君が来てくれました。部活はなかったけれど、ボランティアに参加してくれたとのことでした。ありがたいなと思っていたら、外で部活をしていた生徒たちが、練習を中断して参加してくれました。体育館での部活が終わって参加してくれた人たちもいました。全部で100人近く集まったのではないでしょうか。1年生の子たちも、なぜ石拾いをするのか、よくわからなかったと思いますが、一生懸命拾ってくれていました。
 ワイワイガヤガヤやっている生徒たちの話を聞いていると面白いです。こんな会話も聞こえてきました。
 「あれっ、祐希先生いる!」
 「祐希先生、どうしているんだろう?」
 「今日、バスケットないよね。」
 「部活ないけど、ボランティアに参加したんだ。」
 「祐希先生、えらいね。」
 「祐希先生の給料増やしたいね。」
 校長は先生たちの給料を増やす権限はありませんが、生徒たちの温かい気持ち、とてもうれしく思います。

 田んぼづくりについては、こんな経緯があります。
 昨年、当時の2年生の子たちが、固い地面を掘り起こし、土をふるいにかけて石などを取り除き、畑をつくりました。廊下でその様子を「よくやるなあ。」と笑って見ていたのですが、今度はさらに掘り下げて、田んぼをつくることになりました。最初無理だろうと思っていたのですが、掘り下げてみると粘土が出てきたので、稲作りも可能だと判断しています。学校の敷地内に自分たちでつくった田んぼをもっている学校は、まずないのではないかと思います。
 3年生だけでなく、みんなで田んぼづくりをして、毎年稲が実るようになればいいなと思っております。(なお、田んぼづくり、米づくりについては、副会長の石山さんから全面的なバックアップをいただいています。)
 第4号〜2015/04/24〜
 天気に恵まれ、順調に運動会の練習が行われています。各学年・各組とも一生懸命取り組んでいますし、楽しそうだなと感じています。ただ、どうしても疲れが出てくる時期ですので、家庭での健康管理をよろしくお願いします。
 また、毎朝、駅伝大会のための練習が行われています。毎日40名ぐらいの生徒が参加して、活気のある練習になっています。トレーニングを黙々としている生徒たちをみると、本当によくがんばっていると思っています。朝早く朝ご飯を準備しなくてはならないなど、保護者の方々にはご負担をおかけしますが、ご支援くださいますようお願いいたします。

「父母と教師の会」

 4月18日に行われた「新庄中父母と教師の会」総会に、たくさんの保護者の方から参加いただき、誠にありがとうございました。
 私が新庄中に赴任したとき、当時の浅井教頭先生から、「総会にはなかなか保護者の方が集まらないんです。」ということを聞きました。ところが、毎年のように参加して下さる方が増えているような感じがしてうれしく思っています。私にとって、保護者の方に直接、「こういう学校を創りたい。」とか「今、こんなことが課題になっている。」等を話する大切な機会なので、たくさんの方に出席いただけることは、本当にありがたいことです。
 今年あいさつの中で話したのは次のメモがもとになっています。途中で省いたところもあるし、付けくわえたところも少しありますが、保護者の方々に伝えたいと考えていたことを汲み取っていただければ幸いです。(なお、メモですので、わかりにくいところもあるかと思います。)

様々な面での新庄中へのご協力、ご支援に感謝しています。
今の新庄中学校の様子。
運動会練習が始まった。3年生の幹部がやさしい。昨年の3年生もやさしかったが、輪をかけてやさしい。どんな運動会になるのか楽しみにしている。
2年生は、自分たちを変えていこうという気持ちが出ているようにみえる。いい雰囲気でスタートしたと思う。学年の先生方の指導が、「教える」だけでなく「考えさせる」「気づかせる」方針になっている。この1年間で、どのくらい成長するかが楽しみ。
1年生は、慣れない中学校生活、運動会練習と疲れてくる頃だと思う。おだやかな感じでスタートしている。4人グループでの授業もすっと入っている。中学校でさまざまなことを学んでほしい。
いい卒業式をしていただいたと、たくさんの保護者の方から感謝された。
来賓の間で話題になったのが、卒業式の中で、女子だけでなく男子も泣いていたこと。これまでなかったことだということだった。校長としてうれしかったのが、3年学年団の先生たちが退場するとき、保護者の方たちから拍手が起きたこと。温かい拍手だった。
新庄中は変わってきている。
温かい雰囲気の学校をつくろうと、職員も生徒もがんばっている。
  保護者の方の中にも、そのことを大事にしようと考えてくれている人がでてきている。生徒たちの作ったスローガンを大切にしたい。
    昨年度の愛修会スローガン:「新中仕草でかしこく温かい学校をつくろう」
   今年度の愛修会スローガン:「かしこく居心地の良い学校をつくろう」


幼いために人を傷つける言葉を言ってしまったりする生徒はいるが、学校全体は温かくなってきている。愛修会アンケートなどを通して、生徒自身がそう判断している。また、生徒が、幼い自分から、相手を思いやったりすることのできる賢い自分になろうとしてきている。
保護者の方が温かくなってきている。
  感謝の集いへの協力、あいさつ運動への協力など、学校を支えようとしてくれる保護者が増えてきている。心強い。
県内で注目される学校になってきている。
7月、8月のNHKの特集で新庄中の取り組みが紹介された。
  天童一中の事件を受けて、NHKの取材班が、県内の各中学校でどんな取り組みがなされているかの取材を全県で行った。その結果、新庄中の取り組みが大きく取り上げられた。
  NHKの記者やディレクターに聞いたところ、生徒のきめ細かい情報収集、授業の取り組みなど、さまざまなことをしているのは、新中が一番だったとのこと。
  職員には、天童一中と新庄中は紙一重だと言っている。番組を見た方々から「新中いいね。」という言葉をいただいた。だが、反発もあるだろうと思い、マスコミ等にはあまり出ないようにした。
  それでも、朝日新聞に部活のことで新庄中が紹介されたりしている。
  パンフレットは、山形大学のシンポジウムのもの。実践発表に新庄中が選ばれている。
新庄中の課題
職員の力を伸ばすことが一番の課題。人は、そう簡単には伸びない。成長しない。新庄中は、職員を伸ばしていることで評判になっている。職員もよく自己研鑽を積んでいる。それでもそう簡単には人は伸びない。
職員が伸びないがために、生徒を伸ばせていないケースもある。
昨年は、職員がなかなか伸びないと思うことがあり、校長として苦しい1年だった。11月頃から、それでも今やっていることには意義があるので続けようという覚悟を決めた。
職員の中からも、新庄中の取り組みを続けようと覚悟を決めた人が出てきていて、心強く思っている。保護者の方々からも、職員へのご支援をいただきたい。
その他
3年演劇については、今年度以降行わない。
 演劇をやると生徒どうしのつながりが深まり、非常に意義深いものがある。続けたいという気持ちはあるが、生徒、職員の負担はかなりある。3年間、校長として演劇を続けてきたが、自分の代で、辞めるべきと判断した。演劇をしない分、新庄や最上の地域についての勉強をすることにする。子どもたちが40歳前後の大人になっているとき、新庄・最上は、今よりもっと少子高齢化の地域社会になっている。ではどうするか、生徒とともに学んでいきたい。
部活動の見直しの時期に入ってきた。
 職員数が減って、顧問2人体制をとれない部が出てきている。
 安全面で心配される。今すぐではないが、部員数の少ない部、団体戦に出ることができない部については、休部または廃部をすることを検討する時期になってきている。新入部員の様子もみながら、検討していく。
お願い:2年生修学旅行。新中のOBの職場訪問を今年も企画している。一昨年、JRの子会社のスイカを作っている会社の新中OBを尋ねて、たいへん感動した。ぜひ心当たりがあれば、紹介いただきたい。

田中前会長さんをはじめ、今年退会された保護者の皆様に心から感謝申し上げます。いろいろな面で新庄中を支えていただき、校長として、とても心強く感じておりました。ありがとうございました。
 第3号〜2015/04/13〜
 4月10日行われた「愛修会新入生歓迎会」は、温かな雰囲気のもと、愛修会役員のいい学校をつくろうというやる気が伝わってくる会になったと思います。
 愛修会役員・専門委員長の紹介とどんな仕事をしているかの説明、さらには寸劇で「通学の様子やあいさつ運動など」「グループ学習について」「給食や休み時間の過ごし方について」「保健室の利用や職員室の入り方について」など、所々で笑いが起きる新庄中の紹介をしてくれました。
 毎年のことですが、始業式、入学式の後、短く忙しい中での企画・準備でした。3年生の子たちがよくがんばったと思います。

辞令交付式でのあいさつ
                                       
 最上地区の小学校長・中学校長の代表に私がなっているので、4月1日に最上総合支庁で行われた辞令交付式で、来賓のあいさつをしています。式には、辞令交付を受ける新しく校長・教頭になった先生、新しく採用された先生等の他に、来賓として各市町村の教育長の方々などが出席しています。
 その式の中で、新庄中でやっていることや悩み等を話しました。ご一読いただければ幸いです。
(4月18日の「新庄中父母と教師の会」総会の挨拶の中で、新庄中がどのように変わってきているか、今どんな課題を抱えているか等について話をする予定です。ぜひおいでいただければと思います。)

 新規採用ならびに昇任のみなさま、本日は誠におめでとうございます。
 私は、新庄中学校の校長として4年目になります。昨年までの3年間で痛感したのは、「学校づくり」の難しさと職員の成長の難しさでした。
 新庄中では、「まなびの共同体」という学校づくりを続けてきました。生徒どうしが支え合い、それを教職員が支え、そういう学校を保護者や地域の方々が支える、そんな学校づくりをしています。
 そういう学校づくりをしていて、何が難しいかというと、生徒を支えるだけの力を教員は持たなくてはならない、でもそういう力はそう簡単にはつかないということです。教師が生徒を支えるだけの力をもつまでに成長するには、時間がかかります。また苦しみながらも研鑽を積む必要があります。それは、私たち教職員にとって本当に難しいことなのだと思うようになりました。
 昨年1年間は、自分がやっている学校づくりは無理なのではないか、自分はまちがったリードをしているのではないかとも思うようになりました。校長として、本当に苦しい1年でした。
 学校づくりがうまくいかなくて悩んでいた時、本校の授業研究会に来ていただいた学習院大学の佐藤学先生が講演の冒頭で、「学校の改革は、できると思っている人はできない、成功しない。できないと思った人だけが成功する。学校の改革は10年かかる。」と言っていただいた言葉が心に残りました。
 この言葉の意味をずっと考えている中で、今新庄中でやっている学校づくりを続けていく覚悟がでてきたところでした。自分たちがやっている学校づくりが成功するわけではない。でもいまやっていることは意味がある。10年後にいい学校になっているように、職員とがんばろうという覚悟ができました。職員の中にもそういう覚悟をもってきた職員が出てきて、本当に頼もしく思っています。
 
 話がそれるようですが、昨年、本校の技術担当の先生から、「校長先生、敷地内に畑を作っていいですか?」と聞かれ、どこにつくろうとしているのか聞くと、「地面を掘り起こして作ります。」ということでした。許可はしたものの、草もはえないような固い地面を畑にするというので、どんなことになるのかと思っていました。そうしたら、生徒たちが、スコップなどを使って、本当に地面を掘り起こしていました。私は笑いながらそれをみていたのですが、ふるいにかけて石を取り除き、なんとか畑らしくなって、スイカを植えたら小さいスイカがなりました。生徒たちうれしそうでした。
 そうしたら、今後は、「校長先生、畑を田んぼにしたいのですが、いいでしょうか。」というのです。それはいくらなんでも無理だと思ったのですが、教育委員会にも相談させていただき、許可しました。結果、今、新中の敷地内に、田んぼらしきものができあがりつつあります。今年は、餅米の苗を植えて、収穫しようとしています。

 なんでこんなことを話したかというと、私たちの教育という仕事は、固い地面を掘り起こし、ふるいにかけて石を取り除き、実のなる畑にする、イネができる田にするという仕事に近いのではないかと思うのです。
 最初は無理だと思っても、少しずつ前に進んでいく、うまくいかないところは工夫してとりのぞく、そんな仕事のように思います。
 学校づくりでも、先生方一人一人の成長でも、そう簡単には実現しません。でも今がんばることが、研鑽を積むことが、まちがいなく子どもたちの成長につながります。みなさんのがんばりによって、笑顔の子どもたちが一人でも増えることを願って、お祝いの言葉とさせていただきます。

 第2号〜2015/04/10〜
 4月9日行われた「新庄中父母と教師の会」本部役員会には、たくさんの保護者の方に出席いただき、誠にありがとうございました。また、役員の方から夜遅くまで、来年度の評議員・部員等をお願いする電話をかけていただきました。
 4年前までは、役員会が終わり、その後は先生たちが評議員等をお願いする電話をかけておりました。面識のない保護者に電話をかけなければならないことが多く、先生たちにとってたいへんなことでした。
 自分たちの組織は、自分たちで作るという考えで、今のやり方に変えていったのですが、先生方の負担、特に担任の先生の負担がなくなり、校長としてとても感謝しています。
 今回はなかなか決まらず、役員の方々が相談しながら、夜10時近くまで、電話をかけてくださっていました。本当にありがたいことだと思います。ご難儀をおかけしました。

入学式式辞
                                       
 入学式で、次のような話をしています。
 特に、「自由」ということについては、2年生も3年生にも考えてほしいと思って、話をしています。

 木々の芽が少しずつふくらみ、南からは桜の便りが届くようになりました。本日ここに、平成二十七年度新庄市立新庄中学校入学式を挙行できますことを心からお喜び申し上げます。
 新入生のみなさん、入学おめでとう。
 中学生になり、心がわくわくしているとともに、中学校で楽しくやっていけるだろうか不安に思っているところもあるかと思います。
 みなさんに、新庄中はどういう学校かということと、気をつけて貰いたいことの二つを話します。
 まず、本校についてですが、雰囲気の温かい学校をつくろうとしています。
 昨年の愛修会スローガンは、「新中仕草であたかくかしこい学校をつくろう」でした。2年ほど前になるのですが、全校集会で「温かい学校をつくりたいのだ」ということをいいました。そういう学校になるために、生徒のみんなには賢い人になってほしいということも伝えました。相手を思いやることができる賢さ、相手に感謝することができる賢さ、自分のやっていることが本当にそれでいいのか振り返ることのできる賢さ、そういうものを身につけた生徒が多くなれば、新中が温かい学校になるだろう。生徒のみんなには、そういう賢さを身につけてほしいということを伝えました。私が言ったこと・考えたことを昨年の愛修会がスローガンに取り入れてくれたことをとてもうれしく思いました。
 今、新庄中の生徒みんなが賢くなっているというわけではありません。
 まだ、人にいやなことを言ったり、傷つくことをしたりする人もいます。そういう子は、幼いなと見ています。相手の気持ちがわからない、親切にされていてもそれに気づかず「ありがとう」と言えない、そして自分のやっていること、人を傷つけていることがわからない、自分自身をふりかえることがない、そういう幼さです。
 そういう子も含めて生徒のみんなに、時間をかけていろいろなことを教えるようにしています。中学校の3年間をかけて、幼い子から賢い子に成長してくれればと願っています。
 幼い子はまだいますが、新中全体としては、温かい学校になってきていると思っています。新三年生が作った平成二十七年度の愛修会スローガンは「かしこく居心地の良い学校を作ろう」です。このようなスローガンにしたのは、新庄中は温かい学校になってきている、でも自分たちはまだ賢くなっていないのではないか、自分たちが賢くなることで、新庄中がみんなにとって居心地の良い学校になるようにしましょうという理由でした。
 このスローガンも、そしてスローガンの設定理由も私にとってとてもうれしいものでした。
 昨年、全校集会で、「校長の大きな仕事は、生徒一人一人の居場所をつくること。学校に来た生徒の一人でも居場所がないということがないようにすること。それが校長の仕事だ。」ということを言ったのですが、そのことを意識したスローガンをつくってくれたと思っています。
 新庄中は、そういう学校ですので、新入生のみなさんも、どうしたら自分自身が賢くなれるか、どうしたら自分たちのクラスや学年、学校全体が温かくなるかを考えて、生活して欲しいと思います。
 次に、気をつけてほしいことを言います。
 新入生のみんなは、中学生になって、「小学校と比べて、中学校はずいぶん自由だ。」と思うかもしれません。3月に卒業した生徒、新3年生、新2年生とも、中学校に入学したとき、「自由になった。」と思ったようです。「自由だから、何してもいいんだ。」と思った生徒も少なからずいました。
 「自由」ということで二つ注意しておきます。
 一つは、相手の権利を侵害する、自由はありません。どういうことかというと、相手を傷つけるようなそんな自由はありません。これまでたくさんの新入生を見てきましたが、「自由だ、中学校は何をしてもいいんだ。」と思って、いつのまにかまわりの人に迷惑をかけている人もいました。あたりまえのことですが、まわりに迷惑をかけてもいいなんていう自由はありません。それは、よく知っていてください。
 もう一つは、「自由」には、責任がともなうということです。中学校では、自分で判断し行動し、その結果については責任をとってもらいます。先生に判断と責任をゆだねるわけではありません。
 今の世の中は、自由という価値観がとても大事なものとされています。ところが、自由という価値をはきちがえて、何をしてもいいんだと考えている人がいるようです。例えば、道路に平気でゴミを捨てていく人がいます。自由をはきちがえている人、社会をつくるという責任を持たない人だと考えます。あなた達には、社会をつくる、生きているみんなが幸せになるよう努力するという責任があります。その責任を果たさない人が増えていくというは社会は、まちがいなく壊れていきます。
 繰り返しますが、「自由」には責任が伴うということを、頭の隅に入れておいてこれからの生活をしてください。
 保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。中学校時代は、少年期から青年期への過渡期にあたり、成長と変化が激しいときです。少し離れたところから、時に温かく、時に毅然として見守っていただけますようお願いいたします。
 最後に、本日ご来賓として出席いただきました方々に感謝の意を表し、新入生の皆さんが本校で成長を重ねることを期待して、式辞といたします。

 第1号〜2015/04/09〜
 新しい年度が始まりました。今年もどうかよろしくお願いいたします。
 校長として、新庄中で4年目を迎えることになりました。私の考えを、職員だけでなく、生徒たちも受け止めてくれていることが今の新庄中にとって大きいと考えています。
 「あたたかい雰囲気の学校」をつくる、そのために人のことを思いやることができたり、人に感謝できる、そのような賢さを身につけた生徒が増えるようにしていきたいと思います。生徒たちの作った「かしこく、居心地のよい学校をつくろう」という今年度の愛修会スローガンを大切にしていきたいものです。
 ところで、入学式の際、ガムを噛んでいる保護者の方がいました。これから、授業参観や父母と教師の会総会などが行われますが、慎んでいただくようお願いします。

始業式講話(4月6日)
                                       
 6日の始業式で、次のような話をしています。生徒の前で話をするときは、事前に原稿を作り、それに沿って話をしますが、原稿を読み上げるような話をすると生徒に私の考えがうまく伝わらないように感じます。そこで、原稿は話のところどころでチェックする程度に活用しています。そのため、原稿通りには話していないこともあります。この通信に載せるのは、予定原稿ですので、実際に話したものとは少々違うことがあります。

 新庄小の高野校長先生から聞いたのですが、3月に卒業した生徒たちが給食をつくってくれた方々に感謝の手紙を書いて配膳ボックスに置いたということでした。そうしたら、それを読んだ給食をつくってくれている方々がたいへん感激したということでした。また、毎朝立ってくれている交通指導員の方に、「9年間、見守ってくれてありがとうございました。」と言った卒業生がいたということで、交通指導員の方々がこれもたいへんうれしく思ったということでした。校長としてとてもうれしく思いました。
 「ありがとう」という言葉を言うこと、人に感謝するということは、人を感激させる、人の心を幸せにする行為だと思います。
 今日、登校して、新中仕草のプレートが一つ増えていたことに気づいたでしょうか。「感謝の気持ちを言葉に...」が卒業生の残した新中仕草でした。新中仕草に「感謝」ということを入れてくれたのは、私にとってとてもうれしいことです。
 卒業生が仕草について話し合ったメモを見ると、「ありがとう」を言うためには、一人一人が他の人に親切にする。そうすると、「ありがとう」を言う人が増える。そうなると、新中全体が優しい雰囲気になるだろう、ということが書かれています。
 つまり、相手に親切にするということを増やすことで、感謝の言葉を増やし、学校全体を優しい雰囲気にしたいというのが卒業生の思いなのでした。
 みんなの中には、相手を傷つける言葉をたくさん言っている人もいます。
 昨年、ある生徒に、人を傷つける言葉を言っていることが多いが、自分でそういうことをしていることがわかっているか、聞いたことがあります。そうしたらその生徒は、「わかっています。」ということでした。それなら、
「ありがとう」と言っているかと聞いたら、あまり言っていないということでした。それだったら、「ありがとう」と一日1回以上言うように心がけなさいということを伝えました。「ありがとう」を言っていると、人を傷つける言葉は少なくなるよとも言いました。
 私たちの口から、人を傷つける言葉が出るか、人に感謝する言葉が出るか、とても大きなことだと思っています。人に感謝する言葉が出る人は、自分もまわりの人も幸せにする人、人を傷つける言葉が出る人は、まわりの人を不幸せにするだけでなく、自分自身も不幸せにする人だと思います。
 卒業生の残した、「感謝の気持ちを言葉に...」という新中仕草を大事にしてほしいと思います。
 また、今年度の愛修会スローガン「かしこく 居心地の良い学校をつくろう」のとおり、みんな一人一人がかしこくなり、新庄中が昨年以上に居心地の良い学校になるよう努力していってください。集会で言ったように、一人一人の学校での居場所をつくるのが校長の仕事です。私も全力でがんばります。
 新しい1年が始まります。1年間よろしくお願いします。
 ’15校長室通信 1〜10号 
 ’14校長室通信 1〜10号 11〜20号 21号〜32号
 ’13校長室通信 1〜10号 11〜20号 21〜30号 31〜40号
 ’12校長室通信 1〜6号 7〜12号 13〜18号 19〜24号 25〜30号 31〜35号 36〜42号 44号〜
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